高分解能3D X線顕微鏡(ZEISS Versa XRM615) ~In situ測定ユニットを用いた撮像の実演と応用紹介~ を実施しました

2024年11月27日(木)に「高分解能3D X線顕微鏡(ZEISS Versa XRM615)講習会 ~In situ測定ユニットを用いた撮像の実演と応用紹介~」を実施しました。当日は学内の教員・学生あわせて5名が参加し、引張・圧縮試験を行いながら内部構造を観察する In situ測定を中心に、装置の応用可能性を体験いただきました。

講習会ではまず、引張試験ユニットの組み込みから開始し、電子機器のコネクタのキャップに使われている高分子材料を用いて基本動作を確認しました。その後、参加者が持参した高分子材料の引張試験も実施しました。高分子特有のコントラスト取得の難しさはありましたが、メーカー技術者のサポートにより、変形中の内部構造を捉えた像を取得することができ、参加者からは大きな関心が寄せられました。

続いて圧縮試験モードへ切り替え、イヤホン部品を用いた圧縮中の撮像を行いました。試験後のサンプルに生じた亀裂が3Dデータでも確認でき、損傷発生の可視化が可能であることを実演できました。

後半には基本操作の講習も追加で実施し、医学系研究者の持ち込みサンプルにも対応しました。非破壊で内部構造を観察できるX線顕微鏡の利点や、In situ測定の応用範囲の広さを理解いただく良い機会となりました。